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よいこわるいこふつうのこ

にんじゃなんじゃもんじゃ
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拍手お返事

拍手&コメントありがとうございます。返信させてください。すごく遅くなって申し訳ないです。

>>小説読むの苦手なのですが、~の方
こちらをこそお礼をいわせてください。素敵なコメントありがとうございます、すごく嬉しかったです!何度も繰り返し読んでいただけるなんて創作冥利に尽きます。これからも楽しんでいただけるようがんばります、ありがとうございます!(拝)

>>竹谷の望みを受けいれるままじゃなくて、自分の望みも投げかける、孫兵の愛し方が人間臭くて好きです。食満が、そばにいる間、大事に守ってきた竹谷に変化を与えることのできる人間なのかもしれないなあと思いました。反対に食満は竹谷の望む竹谷自身を全部受けいれてくれるけど、食満自身も縛れないっぽいなあと思いました。~の方  
最高。萌えすぎて全文載せてしまいました、すみません。小説書かせてください。すいません。最高。すいません。最高。最高。(落ち着け)

>>誤字を発見しました。~の方。
ありがとうございます!スガワラが普段どれだけ先輩の食感を楽しみたいと思っているかを如実に物語るミスでしたね。最低でした。ありがとうございました。さりげなーく直しておきました。 

>>全部がすごく面白かったです…~の方
ありがとうございます!連載も早く完結できるようにがんばります!また気が向いたら読みにきてください。
  
>>お孝様
返信遅れに遅れて申し訳ありません。今日中にはメール送らせていただきます。
  
>>長編面白かったです!!~の方
ありがとうございます!年が変わるまでにはなんとしてでも終結させたい所存です。こうしてコメントをいただけることが何よりの励みですので、どうかこっそりといわず、またなにかありましたら何でも言ってくださいね。

>>久々知先輩、もう黙って合鍵渡しちゃえよ! ~の方
久々知先輩は恋愛初心者だから合鍵という発想がないのかも知れず・・・スガワラも自分で書きながら、「おい、久々知まだ合い鍵渡してなかったのかよ!」とセルフ突込みをする始末。まあ、タカ丸さんのほうから夜のいちゃいちゃタイムにでもさりげなーく「合い鍵ちょうだい」と強請られてどぎまぎしてればいいんじゃないでしょうか。
久々知(合い鍵か、その発想はなかった!)
 
>>社会人久々知と大学生タカ丸良かったです~!~の方
その節はすばらしい萌えネタをありがとうございました!勝手にSSとか書いてしまって申し訳ない!好意的に解釈していただけてよかったです。  
 
>>四年長屋へようこそ!とっても面白かったです!~の方
ありがとうございます。誰もいちゃいちゃしてないし需要あるんかいな?と書き上げてすぐ後悔していたので、好意的な感想をいただけてホッとしました。美少年最高!

 >>ラーメンマンの髪型を逆に格好いいと思う、パンクな感性の持ち主は一体誰なのか非常に気になりました。 ~の方
たぶん、竹谷か雷蔵です。雷蔵がいいです。雷蔵はパンクでキッチュでアバンギャルドな感性の持ち主だっていってました。本人が。(スガワラは雷蔵をどこへ持っていこうとしているのか)雷蔵はいろんな意味で一番普通の男の子がいいです。ゆでたまごせんせい最高!(って雷蔵が言ってました。雷蔵が。) 

>>先生!なんですかこの女子寮!けしからん!~の方
4年の長屋はアイドル長屋ということでよろしいか!けしからん!4年全員のふんどし没収!

>>返事不要です。~の方
返信不要なのに返信してすみません。孫竹の人だと聞いて嬉しくてたまらず・・・!竹谷はナウシカというスガワラの妄想がばれてしまいましたね。はは、すみません。でも竹谷って、ほんとは金色の野に立つ乙女なんですよね?
  
>>おっとこまえ!!!な、らくらん最高です! ~の方
女体化とかいっぱい書いちゃって今更かもしれませんけど、スガワラはおっとこまえな彼らを応援しています!・・・ほんとだよ。
 
>> muryan様
お久しぶりです、お忙しい中コメントくださってありがとうございます。定期的にコメントいただけるので、最近、コメントいただくたび「キタ━━━━ヽ(^∀^ )ノ━━━━!!!!」と喜んでいるスガワラがいます。最近めっきり冷え込んでいますので、お身体に気をつけてくださいませ。

>>少年漫画シリーズ(と言っていいのでしょうか…?)とても面白いです!~の方
ありがとうございます。正直スガワラしか楽しくないと思っていたので、楽しんでくださっていると知ってすごく嬉しかったです。結構面白かったので、また書きたいです。

>>いつも更新楽しみにしております。 ~の方
嬉しいコメントありがとうございます。いつきても楽しんでいただけるように、せめて質のいい更新をしなくては思っているのですが・・・なかなか・・・すいません。読みたいネタとかあったら気軽に教えてくださいね!萌えの供給をいつでも心待ちにしているスガワラですので。何卒、何卒(平伏)。

>>初めまして。唐突ですみませんが大好きです。~の方
真摯な愛の告白をありがとうございます。こちらこそ大好きです、結婚してください。コメントを読む限りタカ丸がお好きでしょうか。タカ丸さんいいですよね。ほわわーとした美人系とかスガワラのリアルタイプなので、つい願望がこもっていろいろさせてしまいます。とりあえずしゃもじと米びつ持って「おかえり、兵助ごはんできてるよ~」って言って欲しいです。(自重)

>>長編更新待ってました!!~の方
起承転結の転の終わりがけには行ってるはずなんですが、なかなか筆が進まず・・・とろとろ連載で申し訳ありません。年内には終わらせられるようがんばります。そういや長編ってちょうど年の暮れって設定だったような・・・ブルブル。

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男子 in ワンダーランド。

五年の友情って女の子が見てて「いいなー(はあと)」って思うノリがいいですよね。男4人でディ○ニーランド行っちゃう、みたいな。マスコット耳もノリノリでつけちゃう、みたいな。この場合、久々知はマスコット耳にもマウスたちにもまったく興味はありませんが、三郎や雷蔵や竹谷に言われるがままに耳つけたりアトラクション並んだりします。久々知は興味のないことにはこだわりがないので、3人に任せきりです。たまーに、パレード見て「あれ、あのアヒル、女バージョンもいるんだな」「ああ、でいじー?」「女マウスと違って色気ムンムンだな。いいな。俺こっちが好み」とか呟いたりします。それ見て三郎が「やだあ、兵助くん、ほんと熟女系好き過ぎー」とかってからかう。竹谷はジャンボ餃子食べよーぜってしきりに言ってる。ちなみにマスコット耳は竹谷と雷蔵がふたりともてぃがーをつけたがったんでジャンケンした。負けた雷蔵はぷーさんになった。三郎はマリー。久々知はみっきー。
4年もディ○ニー行けそうだけど、滝は人ごみ嫌いでげんなりしてるし三木と喧嘩ばっか。楽しんでるのは綾部とタカ丸。マスコット耳みんなでつけよーよと誘うタカ丸に対して「「そんなもんつけるわけないでしょーが!!」」とこんなところだけ気の合うふたり。
6年はディ○ニー6人でいくとか無理。絶対ムリ。潮江「夢の国?なんだそれは・・・団蔵、お前寝ぼけてるのか?」仙蔵「この面子でディ○ニーだと?面白い冗談だ」長次「・・・」小平太「一回行ったことあるけどあそこそんなにおもしろくないぞ」食満「嫌だ(即答)」伊作「ああいう場所は・・・男ばっかりで行くのは不毛じゃないかなー(苦笑)」


寒い日は食満先輩にダッフルコート着せたいよな!小説。↓

寒い。食満は鼻の頭を赤くして、自販機で買ったホットコーヒーの、冷めた一滴を咽喉の中に流し込んだ。ぶるっと身震いすると、そばにあるダストボックスにそれを投げ入れる。それから冷たい指先をコートのポケットの中に押し入れた。
「さみッ」
と呟いて身体をちぢ込ませる。吹きすさぶ北風は切るようだ。海に程近いこともあってとにかく寒い。手袋をしてこなかったのはミスだったな、とひとりごちた。公園の時計を見上げると、針は午後二時過ぎをさしている。どんよりと立ち込めた厚い灰色の雲は、空全体を覆い隠して世界はどんより薄暗い。今夜は雪になるかもしれないと食満は思った。
「留三郎せんぱーい!」
背後で自分の名前を呼ぶ声がして、食満は振り返った。富松がジャンバーを羽織っただけの軽装でこちらに走ってきていた。ジーンズに擦り切れそうなコンバース。慌てて家から飛び出してきたのだろうか、いつもと変わらぬなりに食満は苦笑する。
「作兵衛、ばか、お前、寒いだろ」
駆け寄ってきた少年の首に、己の巻いていたチェックのマフラーを巻きつけてやる。富松は平気ッスよ、と返したが、すぐ後で大きなくしゃみをした。食満は笑ったが、これには富松も格好がつかないと情けない表情を浮かべた。
「いきなり呼ぶからなんだと思って、慌ててきたんですよ!」
「別にたいした用事じゃない。お前が見たがってた試合のチケットが偶然手に入ったから、いっしょに行こうと呼んだだけだ」
「それならそうといってくれたらいいのに」
「膨れるな、サプライズだよ」
食満が機嫌よく笑って富松の鼻のてっぺんを指でつついた。そのとき、竹谷が孫兵を引き連れてやってきた。どうやら食満は4人分のチケットを手に入れたらしい。竹谷は孫兵の手を引いている。こういうところ、ほんとたらしっぽい人だよな。富松は見咎めて内心呆れた声を上げる。孫兵はまったく野球に興味はないだろう、竹谷がいくというからついて来たに違いない。竹谷に逃げないように手を握られて引っ張ってこられて、孫兵は怒った表情のまま頬を上気させている。体温の低い孫兵は、冬は本当にひんやりとした身体をしている。それをピーコートとマフラー、手袋で包んで完全温暖装備だ。たいして竹谷はもともとの体温が高い人でもあるから寒さに強く、大きなパーカーを羽織っているだけだった。
「ハチ、寒いだろそれじゃ」
「平気ですよ。さっきまで身体動かしてたし、暑いくらいです」
食満はしばらく逡巡して、おもむろにダッフルコートを脱ぎ始める。竹谷が慌てた。
「交換だ」
「いいですってば別に!」
「汗が冷えたら風邪引くだろ」
ほら、と脱いだコートを惜しげもなく突きつける。富松がはたで慌てた。「あの、俺、俺寒いの平気だから、マフラーお返しします!」そういってマフラーと外そうとするのを、竹谷と食満がふたりでとめた。
「いいよ、マフラーは富松がしてろ。風邪引くと大変だからな」
「作兵衛、それはお前がしてろ」
「え、あ、でも」
孫兵は、はあ、と深く溜息をついてから、自分のマフラーと手袋を外して竹谷に渡した。
「孫兵、寒いだろ」
「寒いですよ。だから、さっさと行きましょうよ。試合に遅れます」

4人でわきゃわきゃしてろっつーの。

年下の男の子

メールとかお返事とか、ためちゃっててすいません。

食満←富松で書きたいとこだけ。

 

たとえば。
上下関係とか礼儀に厳しい留三郎先輩が、「作兵衛、お前だったら俺を名前呼びしてもいいぞ」といってくれたときの嬉しさを、俺は恋だと思った。俺は我ながら色恋沙汰に疎いという認識があるので、やれ好いた惚れた愛だの恋だのの詳しいことはなんにも知らねえが、それでも「恋というのはいっしょにいてそれだけで嬉しくて楽しくて笑ってしまうような相手を見つけたことをいうんだ」という数馬の言葉を信じれば、俺はやっぱり留三郎先輩に恋をしていたんだと思う。俺は留三郎先輩と一緒にいるといつも心臓のあたりがほこほこして安心していたし、わくわくどきどきして何を話してもどれだけ一緒にいても退屈することがなかった。
でも、結論からいえば、俺の恋は叶わなかった。
留三郎先輩には俺が先輩のことを好きになるずっと前から、とっくに付き合っている人がいたのだった。五年の竹谷先輩だ。つまんねー話だ。好きになった人に恋人がいたなんて、ありがちでくだらなすぎて三文芝居にもなりゃしない。それでも俺は結構本気でへこんだ。めっそりへこむたびに、ああ、俺ってけっこうほんとに留三郎先輩のこと好きだったんだなと再認識して、ますます惜しいような悔しいような気持ちになった。俺の同級生に伊賀崎という男がいて、美形で成績優秀の、毒虫をこよなく愛する変な野郎だったが、こいつは竹谷先輩が好きだった。
伊賀崎は俺に、悔しいか、というようなことを聞いた。留三郎先輩が竹谷先輩と付き合っていることを俺に教えたのは伊賀崎だった。俺が頷くと、伊賀崎は、フ、と鼻で笑ったようだったので、俺は腹が立ってお前は悔しくないのかよと聞いた。孫兵は、
「奪えばいいのさ」
といった。
「奪えばいいんだ。私は、竹谷先輩のことを諦めていない。あの人は、後半年で卒業してしまうからそうしたら私にだってチャンスがめぐってくる」
「そんなことしていいのかよ。人のものを奪うだなんて」
「恋に、いいも悪いもあるものか。気持ちの通じ合ったものが正解なんだよ。それ以外はみんな間違ってるんだ」
なるほど伊賀崎の考え方はこの世のわずらわしい常識が絡み付いていることもなく、シンプルだ。こいつは頭がいいんだなと俺は心底納得した。それでも俺にはできないと思った。留三郎先輩が卒業してしまうまでの間、竹谷先輩はもちろんずっと傍にいる。ふたりの間をひっかきまわして留三郎先輩と気持ちが通じ合ったとして、俺は竹谷先輩とどう向き合っていけばいいのだろう。俺は、竹谷先輩のことだって、好きなのだ。だからこんなにも参っているのではないか。
伊賀崎は俺の迷いを、「その程度の気持ちなら、自分が諦めるのが一番いいな」といった。その程度、なんて言われて、馬鹿にされたと思ったが、伊賀崎の深く強固な情念に比べれば確かに平和ボケしていて、気楽なことこの上ないという自覚はあったので、俺は黙っていた。

春の野原

竹谷女体化で室町で、孫兵。書きたいところを適当に。


「あはっは!すまん、すまん!」
豪快に笑う竹谷の右腕からはぼたぼたと血が流れている。足元にはちょっとした血だまりが出来ていた。その光景を見て、孫兵は思わずその場に卒倒するかと思った。慌てて駆け寄って、傷口を検分する。深いが、治らない傷ではない。毒もないようだ。だが、痕は残るだろう。孫兵が眉を潜めて表情を曇らせたのを見て、竹谷は慌てたように孫兵から腕を引くと、「すまん、でも、だいじょうぶだ!」と根拠のない慰めをはいた。
「何が大丈夫なんですか」
「いや、見た目ほど深くないから・・・」
「傷跡は残りますよ」
「仕方がないさ」
竹谷の返答はさらりとしたものだった。だが、孫兵は逆上するかというほど腹を立てた。どうしてもっと自分を大切にしてくれないのだろう。いっそ、竹谷が守られるだけのはかなげな女性だったらよかったに。そうしたら、彼女をどこにも行かせず、籠の中に閉じ込めて自分だけのものにするのに。食満が竹谷に男の格好をするのを許して、合戦場に出ることを認めているのが、孫兵には信じられなかった。
「あなたは女性だ」
竹谷は少し眉を潜めた。女扱いされることは、嫌いだ。がらんどうの屋敷で身をちぢこませて、ひたすら不安と恐怖に押しつぶされそうになりながら、男の帰還を待ち続ける。あんな日々を自分は送りたくない。合戦で愛する人と戦って、そして死ぬのだ。そちらのほうがずっといい。竹谷は父親の帰還を信じてただ待ち続けた果てに死んだ母親を思い出していた。女はきっと、悲しいだけの生き物だ。
「おれは女だけど、誰に守られたりもしない!孫兵だって、食満先輩だって、おれが守ってみせる」


竹谷は孫兵の瞳の剣呑とした光に息を呑んだ。目の前の少年は、誰だろう。こいつは孫兵じゃない、と竹谷は思った。竹谷の知らない孫兵の顔をしていた。
「僕はあなたを守るつもりですが、いいですか」
細い腕でぎゅっと抱きしめられ、言葉が告げなくなる。いつまでも子どもだと思っていたのに、意外なほどの腕の強さで、竹谷はびっくりして身動きが取れなくなってしまった。ぬるい春の風が吹いて、さわさわとあたり一面の菜の花が風にさやぐ。ふたりして黄色いばかりの菜の花の海に立っている。どこまでも空は蒼く澄み渡り、ところどころにぽっかりと白い綿毛のような雲が浮かんでいた。泣きたくなるほどの景色だった。あっ、と竹谷は声を出したっきり、黙り込んでしまった。
食満が学園を去った春に、彼は微笑んで、「またな」といった。だけど「また」なんていう日が、一体いつ来るというのだろう。「どうしたって分かたれていく道があるからね」と雷蔵は言った。そうだ、おれたちは、忍びだ。いっしょにずっといられる日がどうして来たりなんかするだろう。ずるい嘘だ。ふいに竹谷はそんなこと思った。それまで、彼の言葉を疑ったことなんてなかったのに。食満が好きだ。その想いは変わりないはずなのに、なぜだろう、あの日の降りしきるような薄桃色の花びらの向こうに、どうしても彼の顔が思い出せないのだった。
「孫兵、」
竹谷はようやくそれだけを言った。おれは守ってもらう必要なんかない、と乾いてひりひり張り付く咽喉でそう接ぐと、孫兵は思いつめたような瞳で、彼女を見上げた。
「あなたが好きなんだ」



孫竹増えろ孫竹!!!

獣の本能

ありえねー忍者ネタ。ぶち切れ小平太と滝夜叉丸。


頭の中で火花が散る。赤、青、黄、色とりどりの花が咲く。それは体中を駆け巡る危険信号がショートした合図だ。ドクン、と大きくやけに大きく心臓が飛び跳ねて、目の前が真っ白になり、五感が世界から遠ざけられる。耳鳴りの後の静寂。そして鳴り響く音楽。かき鳴らす、打ち鳴らされる、己の鼓動。駆け巡る信号。理性などとうに焼ききれて、体中を信号が駆け巡る。屠れ、と自分の中の野生が命令する。お前に立ちはだかるものみんな、喰い尽くしてしまえ。お前の脚に叶うものなどいない。お前の牙から逃れられるものなどない。さあ、楽しい楽しい狩りのはじまりだ!
小平太は大地を蹴って目の前の敵に飛び掛る。腹を負傷したとは思えぬような素早い動きに、男は、あ!と息を呑んだ。抉られた腹からは血が噴出し、肉が削げ落ちている。それでも小平太は痛みでも感じぬとばかりに傷口を庇うこともせず、男の首を両手で掴み、あらぬ方向へ捻った。金吾が鋭く息を呑む。いけないッ、ととっさに叫んでいた。相手が死ぬ。小平太が殺してしまう。金吾は割って入ろうと思ったが、恐怖心にあおられてどうしても身体を動かすことが出来なかった。あれは獣だ。理性を無くした餓えた獣だ。狩りを邪魔したらこちらも無事ではすまないだろう。ハッ、ハッ、ハッ、金吾は短くきれぎれの息を吐き出しながらただ目の前の残酷な成り行きを見守る。止めなければ。しかし、どうやって・・・?
そのときだった。金吾の背後で、ふいに鋭く小平太の名を呼ぶ者があった。それは滝夜叉丸だった。彼の声音は、ひどく冷静で、取り乱した様子がなかった。金吾はそのことに安堵して息を吐き出すと、後ろを振り返った。
「先輩、」
滝夜叉丸は呼びかけた。
「それ以上は、駄目です。殺してしまう。もう帰りましょう、先輩」
小平太は男の首から手を離して、すっとこちらを振り向いた。その、無感情な瞳に金吾は戦慄する。息を呑んで震えを止めようと拳を握る。その肩を、滝夜叉丸がそっと叩いた。大丈夫だ、と無言であやしていた。
「邪魔するな」
小平太は静かに言い放つ。
「邪魔するなよ、これは俺の相手だ」
「先輩、帰りましょう。三之助の怪我ならたいしたことはありません」
「煩い。止め立てするならお前も殺す」
滝夜叉丸の瞳がすっと細まる。金吾を庇うように彼の前に身体を投げ出すと、
「ならば殺していただきましょう」
ときっぱりと言を放った。そうして彼の得意武器である千輪を構えた。


小平太と滝夜叉丸のペアも好きだけれど、腐った関係ではなく、主従関係がいいです。

ここ最近のパソコンの動きが異様に重たくてイライラする。

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