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096:溺れる魚(鉢雷 18禁)

アルバイト先で珍しくホテルが用意してあって、三郎と雷蔵は手をとりあって喜んだ。忍者の斡旋会社は、忍者にも詳しい。当然、忍術学園で野宿の訓練も受けていることを知っているから、それをいいことにホテル代をケチることがままあるのだ。あったかい布団で眠りたければ自分の金を出せといったところだ。だが、アルバイト以外には仕送りのほか然したる収入源のない生徒たちにしてみたら、あったかい布団とぽかぽかお風呂に魅力を感じてもおいそれと手を出すことはできない。結果、やっぱり街の片隅や公園や、よくて満喫で休むことになる。
ふたりは優しい雇い主を口々に褒め称え、仲良く一緒に風呂に入った。
 
 
快楽を堪えるようにがぶりと肩に喰いつかれて、三郎は眉根を寄せて雷蔵の耳元に熱い息を吐いた。それを痛みのためととった雷蔵は慌てて三郎の肩から口を離すと、謝った。
「ごめんね、つい夢中で。痛かった?」
「平気だよ。それより、噛むの止めちゃうの。俺、嬉しかったのに」
雷蔵の濡れた髪からパタパタと雫が落ちて、三郎の顔面を濡らす。三郎はそれを舌で受け取って味わうと、雷蔵に口付けた。頬が真っ赤に染まっているのは、快楽と蒸気のどちらに逆上せているからだろうか。風呂場だったからだとしたら業腹だ。独占欲の人一倍強いはた迷惑な忍術の天才児は、本気で考える。深く口付けてもう一度雷蔵の顔を見つめたら、瞳が今にも涙を零しそうなほどに緩んでいて、やはり三郎を見詰め返していたのでようやく彼は満足した。
「ねえ、なんだか頭がくらくらしてきたよ」
雷蔵が言うのを無視して、三郎はゆっくりじっくり丹念に雷蔵を愛撫する。狭いバスタブの中で17歳の発育のいい少年ふたりが睦みあうのは、どだい無理がある。上手く身動きが取れない中で、反響する声を嫌がって必死で声を抑える雷蔵は、苦しくって仕方がない。
「逆上せたら・・・朝一で学園に帰れなくなっちゃうよ・・・」
「別にゆっくり帰ればいいさ。明日は教科ばっかりでたいした授業もないから」
「駄目だよ、約束したんだから・・・!」
三郎が雷蔵の胸の蕾にむしゃぶりついた。雷蔵は背を大きく逸らせて息を吐く。
「あっ・・・!」
「約束ってなに。誰としたの。雷蔵、俺に内緒で誰かと約束なんてしたの」
「兵助と。図書館で一緒に手裏剣の投げ方の参考書探すって」
「手裏剣の投げ方あ?今更なに言ってるんだ、あいつ」
「タカ丸君に教えてあげるんじゃない?自分で出来るのと、教えられるのはまた違うからさ」
「にゃんこさんに直接その本貸したほうが早いと思うけどお?」
「それは、ほら、兵助が自分で教えてあげたいんだよ」
雷蔵は苦笑して三郎を見上げる。
「可愛いよね」
「雷蔵。お前な、行為の最中に別の男のこと可愛いとかいうな。そういうのをKYっていうんだぞ」
「何言ってるの、兵助は友達だろ」
「あいつは男だ」
「そりゃ女じゃないけど」
・・・この優柔不断。馬鹿。間抜け。とんま。お人よし。
三郎の頭の中にあらん限りの罵声が浮かび上がり、結局彼が採用したのは、
「もういい。行為の最中は俺の名前意外忘れてろ、ばか」
だった。
繋がりを深くして、わざと乱暴に腰を揺らす。雷蔵はとうとう堪えきれず声を発してしまい、真っ赤に茹だった頬で怒ったように三郎を見たが、三郎は雷蔵ほど周囲に気を使わない。ましてここは行きずりで泊まったホテルだ。隣室にサラリーマンが泊まっているのは確認済みだが、どうせ平日の深夜だ、仕事の疲れですぐ眠ってしまっているに違いない。防音設備の薄いビジネスホテルだからってどうせ風呂場での声など聞こえて居るまい。そう考えて、雷蔵をもっと強く抱きしめた。
「・・・っ、ふう・・・」
雷蔵が苦しげに息を吐く。腰を揺すりあげるたびぱしゃんぱしゃんと湯がはね、三郎の身体にかかる。溜めた水に浮遊を助けられた雷蔵の身体は、本当はずいぶんと負担が軽減され状態で三郎を受け入れていることになるのだが、雷蔵は全く気づいていない。騎乗位で楽しむといつも深すぎる繋がりに苦痛の表情を見せる彼に、三郎が気を使ったのだが、風呂場でやろうと聞いた瞬間に雷蔵は珍妙な表情を浮かべて「三郎・・・もしかしてオジサン趣味になった?」と尋ねたのだからなんともやるせない。
雷蔵は心優しい性格だけれども、こと三郎に関してだけは驚くほどズボラな対応をする。周囲は、トリックスターの三郎の言動に呆れているから扱いがぞんざいなのだと、そういう目で見ているが実際は逆だ。雷蔵は「自分のもの」に関しては驚くほど気を使わない。三郎は長い道のりを経てようやく雷蔵の所有物として認められたのだ。だから三郎からしたら、雷蔵が自分にだけ気を使わないのが嬉しくて仕方ないのだった。(長い月日をかけてようやく俺を君のものにしてくれたね、雷蔵)
雷蔵が快楽の果てを迎えてまもなく、三郎も頂点に上り詰めると、雷蔵の中から己の楔を引き抜いて外の精を放出した。雷蔵は驚いて丸い瞳で三郎を見詰める。
「外に出しちゃうの?」
「中がよかったのか」
「いや、僕は外がいいんだけれど。でも、三郎は絶対に中に出すだろうなあと思って。風呂で処理してる姿が見たいとかオッサンくさいこといって、」
「ほーう、考え付かなかったな。それじゃあ今から試してみるか」
三郎の白い目に、雷蔵が慌てて詫びを入れる。
「わーごめんなさいごめんなさい」
「そんなこと考え付くお前のほうがよっぽどオヤジ思考だろ」
互いに向き合うかたちで座っていた雷蔵をひっくり返して自分の脚の間、湯に浸からせるように沈めると、三郎は蛇口を捻って湯を出した。雷蔵が大きくくしゃみをする。
「もう少し温度を上げるかい?」
「ううん、このくらいでちょうどいいよ」
行為に体力を奪われた雷蔵はすっかり疲れ果て、後の三郎を背凭れ代わりにして瞳を閉じる。
「寝ると風邪をひくぞ」
三郎のかたちのいい指が、雷蔵の頬をつまんで引っ張った。
「んー・・・。寝たら駄目だ・・・兵助・・・」
「朝が来たらちゃんと俺が起こすよ」
「そうお?じゃあ、頼んじゃおっかなー・・・」
むにゃむにゃと呟くと、大きな欠伸をひとつして、雷蔵はこてんと眠りに落ちてしまう。腕の中にある身体のことなら、三郎は、睫毛の長さから黒子の数まで知っている。それでも、どれだけ化けてもどれだけ抱いても飽きないのだ。すっかり、囚われてしまっている。これは忍者としてはたぶん、致命的なのだろう。誰かを己の命より愛しいと思うだなんて。
「なあ、雷蔵。いつか俺が死ぬと気が来るんだとしたら、それはたぶんお前の所為じゃないかと思うんだよ」
ひっそりと呟いて、三郎も瞳を閉じた。いつか来る死の際が、雷蔵のためにもたらされたものならば。それすらも三郎には愛おしい。
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